「昔」は美しいけれど、未来はどこだ!

そりゃそうだよね。
えっ、何がって?
62歳のカミングアウトの事。
少し昔語りを・・・。
しょうゆ亭を始める前は10年程タレント稼業をしていた。
それはそれですばらしい時間だった。
タレント稼業は言ってみれば独立独歩の自営業みたいなモノ。
若い身空で自分をアピールして売り込むという自営業。
これはアタシの番組の公開録画の写真。
当時の名前は『高橋ムツコ』。
アタシと同じくらいの年齢の方で、この名前を知っているヒトがいたら特筆ものだね。
昔語りをいたしましょう。きっと楽しい時を過ごせることでしょう。
「昔」はいつでも美しいものね。
40年程昔のカビのはえた写真を久しぶりに見て、時の重さを痛感している。
昔語りは美しいけれど、それにまつわる「時」は重い。
あの頃、こんなマイクを持つ生活をしながらふと考えた。
(未来はあるのか?)
未来ってなんだ!
10年たった時、20年たった時、アタシの生活は充実しているか!
そしてナントいうこともなく(レストランでもしようかなぁ)と思ったのさ。
それが30歳を超えた頃。
飲食店のアルバイトもしたことのない奴が突然「レストランの経営」。
レストラン業界をバカにするにもホドがあるネ。
ごめんなさい、レストラン業界さま。
そんなスタートなので、しょうゆ亭は今もレストラン業界の知り合いがいない。
タレント時代もそうだったようにレストラン業界でも「独立独歩」の毎日。
毎日、いつでも、手探りの、迷い猫みたいな気持ちで過ごしてきた。(迷い猫になったことないけどね)
周りの友達やら知り合いは、全て、全部、滞りなく、『すぐ潰れる』と断言した。
そんな事を言われたら迷い猫はすべからず迷う。
困っちゃう。
でも、困ったってすぐに明日が来ちゃう。
さあ、未来をさがすんだ!
すぐ潰れるはずがもうそろそろ30年を迎えようとしている。
迷う。
困る。
眠る。
明日になる。
この繰り返しだよ。
お笑いだね。
10年はたった。
20年はたった。
もうしばらくしたら30年もたつだろう。
30年たっても迷い猫にレストラン業界の友達はいない。
ここで名言を一つ。
『友達やら知り合いなんかなくてもレストランはできる!!』
この先も、迷って、困って、眠って、楽しい暮らしを続けたいと思う。