昭和の懐かしい「田舎のバス」の歌

   

車で町を走っているとバスの後ろに並ぶ事がある。

 

バスは停留所に止まるからその間はこちらも止まってボーっと時を過ごすわけで・・・。

このボーの間にふと昔を思い出した。

 

まだ小さい頃、どこかに出かける時はバスに乗った。日本もまだ貧しくて一家に一台の自家用車なんて夢のまた夢。近所の恵子ちゃんのお父さんが車を買ったってそりゃ大騒動。めったにない珍事だった。

だから一般庶民はバスに乗る。

 

あの頃のバスの匂い、苦手だったなぁ。

バスに乗ると条件反射のように気持ちが悪くなってゲボゲボもどす。

ガタガタ道だからバスの中でひっくりる。

時間になっても時刻通りにバスがこなくてずーっと待つ。

あの頃はこれが当たり前だった。

 

中村メイコさんの歌う「田舎のバス」

メイコさんは楽しそうに歌うけど全然楽しかぁない。

どこかに出かける苦行だったなぁ。

 

歌) 田舎のバスは おんぼろ車
タイヤはつぎだらけ 窓はしまらない
それでもお客さん ガマンをしてるよ
それは私が美人だから
田舎のバスは おんぼろ車
デコボコ道を ガタゴト走る

セリフ) 皆様毎御ご乗車下さいまして
有難うございます 早速で恐れ入りますが
只今御乗車の方は乗車券のお切らせを
願います・・・
アンレ、マしょうがネー牛だナー
アーンナ道の真中で草喰いよってサ
こ、これじゃ バスが通らねえでネーかよう
チョ、チョッと待ってなヨ
おらが今おりてチョッくらどかしてくっから!
ヨーシヨーシ(モーウー)
土堤の上で草喰やエーダーそんなところで寝そべったら
バスが通らねえでネーかヨー
ホーラどけってばー
どっこいしょっと(モーウー)
嫌ーって言ったってしょうがねえでネーかホラ
どいてくれって どっこいしょっと(モーウー)
この辺でえーかネ運転手さんヨホントにマ世話の
やける牛おら汗かいちまった
皆様お待たせ致しました
ハイ後車オーライ発車オーライ

歌)田舎のバスは 牛がじゃまっけ
どかさにゃ通れない 細い道
いそぎのお客さん ブーブー言ってるが
それは私のせいじゃない
田舎のバスは おんぼろ車
デコボコ道を ガタゴト走る

田舎のバスは 便利なバスよ
どこでも乗せる どこでもおろす
たのまれものも とどけるものも
みんな私がしてあげる
田舎のバスは おんぼろ車
デコボコ道を ガタゴト走る

セリフ) 皆様右に見えますのが鎮守の森
やがて左に見えてまいりますのが歴史に名高い
雷山雷山でございます
車は只今県境の境川を通過中でございます
(パン、シュッ)
皆様只今車の故障でございます
なおりますまでどなたさまも御迷惑さまながら
暫くお待ちを願います
困ったネエ 今日あたりパーンとくるんじゃないかと
思った おら
アンレ、マこのタイヤつぎの方が多いでないか
しょうがねえナ オンボロで急ぎの客はあるしヨー
ア、ソンダ アハハ
おらええこと考えついただ おらにまかしときなナ
皆様お待たせ致しました
ハイ後車出ます ハイオーライです
発車オーライ (ヒヒヒーン)

歌) 田舎のバスは のんきなバスよ
タイヤはパンク エンジン動かない
そのときゃ馬に ひかせて走ろ
それは私のアイデアよ
田舎のバスは おんぼろ車
デコボコ道を ガタゴト走る

苦行だったけれど今思い出すと懐かしい。

アタシの街は牛も馬も登場しなかったしズーズー弁の地域ではないけれど、大方イメージはこの通り。

アタシはこの唄、歌えちゃう!

小さい頃の記憶はお利口だわね。

調べてみたら初音ミクもこの唄をカバーしている。なんでやネンってカンジ。これっていい事だわって思う。こんな忘れ去られた昔の歌をバーチャルなみくちゃんが歌うって誰が思いついたんだろう。

「昭和」って掘り起こすといろんなステキが詰まっている。

 

「田舎のバス」。

発展途上の日本を唄った名作だと思う。

 

昭和20年に終戦を迎えて、それからの日本はすばらしい速度で成長を続ける。

いわゆる日本の高度成長の時代。

 

バスガイドさんも当時の花形職業だった。

歌が上手で、おしゃべりが上手で、美人で、スタイルが良くて・・・いいじゃーーん!!言う事なし。

腰に黒い革のカバンをくっつけて、バスがどんなに揺れても両足をガシっと踏ん張って転ぶことはない。

子供心にかっこいいなぁと思ったものさ。

 

そこ頃の日本各地はこのおんぼろバスのような暮らしが広がっていて、それはそれでのどかな平和な時間。1ページずつ薄い紙を重ねるように近代化が進んで今の経済大国に至る。

 

めちゃキレイなバスの後ろに並んでおんぼろ車の唄を歌うって昭和オンナの醍醐味だね。

たくさん生きてると醍醐味もいろいろで、昭和オンナの感慨は深い。

 

 

 

 

 

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